寒い、夢の中か覚醒直前の意識かどちらがそう主張したのかはよく分からなかったけど、その感覚で目が覚めた。
全身素肌に掛け布団一枚では十一月の朝は凌げなかったようだ。
ベッド横の棚に置いてあるはずのエアコンのリモコンを手探りで探した。寒い。出たくない。目も開けたくない。
やっとそれらしき物体を手が感じた。取ってみるとそれは最近変えたばかりの携帯。自分の鈍い感覚に苛つく。放り投げた。
今度は目で見てリモコンを探す。簡単に見つかって更に苛ついた。朝から健康に悪い脳内思考。
暖房のスイッチを入れ、部屋が暖まるのを待つ。
そういえばどこかにやった携帯のランプが光っていたのを思い出した。メールか着信があったようで。
適当にボタンを押して液晶を光らせると新着メールを告げるアイコンがデスクトップにあった。
ついでに時間を確認すると、あれから六時間あまりが経っていたようだった。
AM7:54、休日起床するにはまだ少し早い時間。
メールを開く。送り主、六時間前まで隣で眠っていた筈の男。
『気失ってるみたいに眠ってるから起こさなかった。そんなに良かった?
当分ハイネックしか着れないけど頑張って』
口を開くと腹の立つ事ばかり言う男はメールでも腹ただしかった。
何が良かった? だ。ふざけるな。調子に乗って好き勝手やった癖に。誰が縛れなんて言った。
その恰好のまま咥えたらものの三分で達したって会社の奴に言いふらしてやろうか。
私はあいつの寝ている姿を一度も見た事がない。
私が眠ってしまうまで絶対に起きていて、朝目覚めるともう隣には居ない。
達する時の情けない顔なら何回も見ているのに。何で寝顔は見せたくないんだろう。
見たいとも思わないけど、私のは見られているから何だか不公平だと思ってしまう。
次来た時は意地でも起きててやる。
手首に縛られた跡が微かに残っていた。
長袖着る季節だから問題ないけど、ちらりと見えてしまう度思い出してしまいそうでげんなりする。
縛られた、目隠しをされた。
その状態で愛撫されて、咥えた。
それで達してしまうあいつも私も相当な変態だ。
そういえばハイネックが云々とかメールに書いてあったっけ。
首元にも付けやがって。今度やり返して困らせてやる。
今度が私達にはまだある。
いつまで続くか分からないけど、また私はあいつに抱かれる。断言する。
それはあいつが私を求めていて、私もまたあいつを求めているから。
「……おはよう変態さん。休日出勤なんて大変ね?
疲れた声してるけど、昨日激しくしない方が良かったかしら?
え、あのプロジェクトの書類? ちょっと待ってあー寒い。十一月って寒いのね。
次からは一枚着て寝る事にするわ。
あ、あった。三日付けのやつよね? あーあ。知らない。
絶対持って行ってあげないから。だって私休みだし、ハイネック着ないと外出られないし。昨日のお返しよ。
そんな猫撫で声出しても無駄よ。私は今日一歩も外に出ないって決めたの。
服も着ない。布団の中でごろごろしてるわ。
…何? 想像しちゃったの? あーあ。馬鹿ね。
そうね、じゃあこの電話で私をイかせられたら、嬉しいサービス付きで書類持って行ってあげる。
制限時間は
――――」
[おいろけーな話が書きたかっただけ。なんか思った以上にリアルになってしまった……。
目隠しくらいはされてみたいよな・爆]
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